●なぜ速読が視力を復活させるのか？
なぜ速読法が視力に好影響を与えるのか？を考えてみましょう。
やはり第一の要因は、これまでの読書方法と比べて猛スピードで視線を動かすので、眼筋が鍛えられて、眼球の全体の血行状態が良くなるからです。この眼筋の運動だけにスポットを当て、取り出したトレーニングが、眼筋ストレッチ運動です。

しかし、眼筋ストレッチ運動だけを行って速読のトレーニングをしない人ですと、正直なところ、視力が良くなる人もいれば、良くならない人もいます。良い結果を得られない人は、読書方法に視力を低下させる原因を残したまま、改善していないからです。

眼筋トレーニングだけでなく、速読法をトレーニングした人の読書の仕方は以下のようになります。
１．　複数の文字をまとめて読んでいき、意識はそれほど集中してない
２．　視幅を活用し、できるだけ視野を広く保ったまま読んでいく
３．　大脳の無意識検索機能をフルに活用している

実はこの目の使い方は≪遠くの景色を眺める目の使い方≫なのです。

●景色を眺めることと文字を読むことの違い
では、景色を眺めることと、文字を見る、文字を読むこととでは、私たちはどれほど違った目の使い方をしているのか比較してみます。

１．　景色を眺める時には、視野を拡大して広く全域を見渡すようにしますが、文字を読む時には視野
　　　を縮小して極めて限定された狭い区域しか見ないようにしています。
２．　景色を眺める時には、視線の動かし方は素早く、動かす方向はランダムですが、文字を読む時
　　　にはノロノロと遅く、動かす方向は印刷された文字の流れに沿って一定方向です。
３．　景色を眺める時には、意識は眺めている全域に分散させているが、文字を読む時には対象の
　　　文字以外に向いている意識は大脳の自動取捨選択機能を作動させて排除し、１点に集中して
　　　います。
４．　景色を眺める時には、視野に入っている物体の識別などは、大脳の検索機能を活用して無意
　　　識に行い、意識的に行う部分は極めて少ない。ところが、文字を読む時には比率が完全に逆転
　　　し、ほとんどが意識的に読み取り、大脳の無意識検索機能を活用する部分は極めて少ない。

●速読法こそが根本的な視力復活法だ！
前記の比較から、次のように視力低下を招く目の偏った使い方を要約してみますと、

１．　視野を広く、オープンにした状態で目を使うのが自然であるにも関わらず、視野を狭めている。
２．　視線は素早く動かすのが自然であるにも関わらず、ゆっくりとしか動かしていない。
３．　視線を動かす方向はランダムであるのが自然であるにも関わらず、一定方向に動かす。
４．　意識は広い範囲に分散させているのが自然であるにも関わらず、局部的範囲に集中している。
５．　大脳の無意識検索機能をフルに発動させているのが自然であるにも関わらず、全くと言ってい
　　　いほど機能を遊ばせている。

以上の５つの視力低下を招く要因を速読法によって、解消することができるのです。視力回復センターで行うトレーニングだけでは、読み方の習慣を変えることができませんから、眼筋、毛様体筋トレーニングだけでは不充分だということがわかるはずです。